太陽光パネル リサイクルについて

FIT制度開始より13年経過した現在、太陽光発電を中心に急激な導入が進み、制度開始より13年経過した現在、
太陽光パネルリサイクルに関するお問い合わせが増えてきました。
今回リサイクルの概要を記事にまとめましたので発信いたします。

太陽光パネルリサイクルの現状

太陽光パネルの寿命は一般的に20~30年とされており、排出量のピークは、FIT買取期間終了を迎える2030年後半頃と予測されています。NEDOによると排出量は2036年に約17~28万トンが排出され、その後2042年頃までにピークは落ち着くと試算されています。
※この予測値は各種機関で異なっており、実際のピーク値は今後変わる可能性があります。

(NEDO資料「太陽光発電リサイクルに関する動向および評価手法の調査」より引用)

パネル処理の実態

パネルの排出要因として不良品、災害等によるものがそれぞれ3割を占めています。
現状のリサイクル率は約74%(リユース約20%、リサイクル約54%)となっています。

太陽電池モジュールの処理実態(排出要因、処理方法)
(環境省より引用)

パネル処理はリユース⇒リサイクル⇒埋立処分の順で検討されます。リユース可否の判断はリユース業者にて実施し、リユース不可の場合にはリサイクルされます。

リサイクルの手順

リサイクルは主に3つの手順で行われます。

1.アルミフレームを取り外し、パネルの外枠を解体・分離します。
2.ガラス、シリコン、金属などの素材を効率的に分離し、再利用可能な形にします。
3.分離された各素材をそれぞれの特性や用途に応じて再資源化します。

太陽光パネルの高度なリサイクルフロー
(環境省より引用)

リサイクル装置の種類

リサイクル装置は、ガラス分離方式で大きく3種類に分類されます。
ガラス破砕処理については、導入費用が安く取扱いし易いため、リサイクル装置導入会社の7割程が採用しております。ただし、ガラスに異物混入しやすいため再生製品の用途が限られてきます。
熱処理方式については、ガラスを板状で回収できるため、市場価格の高い状態でリサイクルできます。
ただし、導入費用が高く、現在の法律では迷惑施設に該当されるため、法改正が必要な状況です。

太陽光電池モジュール処理技術の分類
(環境省より引用)

リサイクルの課題

リサイクルの課題として、リサイクル費用の高さ、制度が整っていない点が挙げられます。

1.リサイクル費用の高さ

太陽光パネルを埋め立て処分等する際の費用の中央値は0.59万円/kwといわれています(250wで約1500円)。
リサイクル費用は埋め立て処分の2倍以上費用がかかるため進んでリサイクルするユーザは少ない状況です。下記はモジュールの種類とガラス破損状態におけるリサイクル費用になります。

リサイクル費用が高い理由としてはガラス素材の売却費が安く、リサイクル製品の販路が少ないことが挙げられます。また、板ガラスとして抽出した場合でも有害物質が含まれている場合、製品品質に影響を及ぼすとしてリサイクルが難しい状況となります。

シリコン系太陽光モジュールのリサイクル費用に関する調査結果
(環境省より引用)

2.稼働率

現状パネルの受け入れ量が少ないため、処理設備の稼働率が低く、設備投資分の回収が難しい状況です。2029年まで低稼働率が続くといわれています。

3.制度が整っていない

パネルの法整備として、リサイクルの義務化や費用負担の明確化が必要です。
現行法では、廃棄するパネルのリサイクルが義務つけられていないことや、排出業者とリサイクル業者間の費用負担が不透明であるなど、制度が整っていないのが現状です。
2024年12月に、環境省・経産省は「太陽光パネルのリサイクル義務化」に関する制度の中間取りまとめ案を発表しました。2025年の通常国会に関連法案を提出する予定ですが、太陽光パネルのリサイクル義務化については議論がされている最中です。

 


 

現状、リサイクルに関する課題が山積みとなっておりますが、後10年ほどでパネルの大量廃棄時代がやってくるといわれております。

ユアサ商事としては、お客様に適したご提案ができるようリサイクルの最新情報を収集し、発信してまいります。